2007年08月01日
メディア・バイアスを読んで
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弊社BOSSの粋な計らいによりまして、
lablogは今回からはWMW夏休み(前)の課題:読書感想文です。
スタッフが自ら選択した本について、感想を書き記していきます。
私が選んだのは松永和紀著「メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学」です。
作為的な情報選択で、本来ある事実の姿をねじ曲げて伝える。
これがメディアバイアスというもの。
受け取る側はそれを疑って自ら情報を探し、
その事実が持つ本来の姿を知ることができなければ、
ねじ曲げられた情報が事実。
そして、あらぬ方向へと誘導されてしまいます。
誘導された先に恐ろしい落とし穴が
待っていることもままあります。
読後、自分が20年ほど前、ビートたけしがオールナイトニッポンで発した
「新聞なんて信じるな。ウソしか書いてない」という言葉に目からウロコを落とされ、
カケラの様な懐疑精神をもてたことが嬉しく思えました。
この本にはメディアから流れる情報を、
疑わずに信じてしまうことの危うさが書かれていたからです。
息子が生まれて7が月が過ぎました。
彼が生まれて強く思うことは「親がバカだと子が苦労する」ということです。
自分一人がいい加減な情報に躍らされたり、無知ゆえの損失を被るのであれば、
やり場のない怒りを自分に向けていれば済む話。
しかし、子持ちとなるとそうはいきません。
親の無知蒙昧は子どもの成長に悪影響を与える危険があります。
知らなかったでは済まされません。無知は罪なりなのです。
離乳食が始まり、食べ物のことには特にこだわりが必要になってきました。
それがどこから来たのか、どんな素材が使われているのか、
気にせずに購入するなんてことはありません。
でも、この食品に対する選択をあいまいな知識で行ってしまうと、
気にしたがゆえに悪影響のある食品を選んでしまうということが起こってしまうのです。
たとえば野菜。無農薬野菜は身体によさそうに思われるので、高価でも売れています。
しかし、最近の農薬は進歩し、収穫される野菜に
問題になる濃度で残留するなんてことはないとか。
むしろ、無農薬で育てられるがゆえに野菜は病害虫に対抗するため、
自分の中に農薬より強い毒性を作りだすことがあります。
それが人体に影響することもあるわけです。
虫も食わない野菜は農薬まみれでヤバイ。無農薬野菜こそいい野菜である。
そんなイメージが確かにありますが、
本当にそうなのか根拠の薄い知識は疑ってかかる必要がある。
その知識自体がメディア・バイアスによりゆがめられている危険がある。
この本を読むと、そうしたことに気がつかされます。
仕事として情報を送りだす立場にいる以上、
情報の取捨選択は避けて通ることはできません。
その時、どういった判断をするべきか、この本には受け取る側の心構えだけでなく、
送り出す側のあり方についても勉強させられます。
安直で自分の逃げ道を作った取材執筆のあり方に
鋭い批判が展開されていて、胸に刺さります。
テレビばかり見てるとバカになる。そんな言葉を子供の頃聞きました。
それを言っていた世代が、ころっとテレビにだまされているのは滑稽ではありますが、
この言葉はとても的をついた含蓄のあるものだったわけですね。
とまあ、この本によって、メディアの影響で今まで不安に思っていた内容表示のある食品が、
実は取り越し苦労で大丈夫だった。とわかるのはいいのですが、
最近はその表示以前の素材そのものの安全が、信じるに値するか微妙というのが…。
投稿者 S.Hagino : 2007年08月01日 17:06
